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年末のご挨拶と…
皆さんこんにちは、院長の関野です。
今日は当院の最終診療日でしたが、開業して4か月、本当にあっという間という感想です。
これまでご来院いただきました皆様やご支援いただいた関係者の方々に、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。
さて来年ですが、歯科に不安や緊張の強い方や親知らずの抜歯など難しい治療を安全に行うために、静脈内鎮静法や全身麻酔法が行える準備を進めていきます。
歯の治療で全身麻酔!?と思う方もいらっしゃるかと思いますが、患者さんのストレス、治療の難易度や危険度、治療期間の短縮、治療の質の担保など、総合的にみてメリットが大きい場合には非常に有用な方法となります。
これに関連して、歯周病のひとつの治療方法についてご紹介します。
その方法はFull-Mouth Disinfection(FMD)、またはFull-Mouth SRPというものです。
これは、歯周病の治療をFull-Mouth(口の中全部を一回)でDisinfection(感染の除去)するという方法です。
SRPとはスケーリング・ルートプレーニングのことで、歯周ポケットの中を機械的にきれいにするごく基本的な歯周病治療のことです。
例えば、前歯も奥歯もすべて歯が残っていて、すべてが中等度以上の歯周病の場合、局所麻酔をして6回に分けてSRPを行うのが一般的です。
このSRPは1~2か月の間に終わらせることが理想的です。
なぜなら、歯周病の原因である歯周病菌は1~2か月でまた再感染、再増殖してしまうからです。
つまり治療期間が長くなると、歯周病菌がお口の中からいなくならず、治りが悪くなるわけです。
そのため、お口の中の歯周病菌を一度に排除するFull-Mouth Disinfectionは治療効果が高く、歯周病の再発のリスクが下がることは理にかなっています。
しかし、全部の歯に局所麻酔をして短時間で治療を行うことは、患者さんや術者の負担は非常に大きいものとなります。
そこで私は、全身麻酔下でFull-Mouth Disinfectionを行う歯周病治療を15年ほど前から始め、非常に効果が高いことを経験し、その結果を学会発表、論文発表を行ってきました。
これら論文や記事は、当院待合室にも閲覧できるようにしていますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。
年末のご挨拶と言っておきながら、長々と記事を書いてしまいました。
それでは、来年も皆様のお口の健康を精一杯支援させていただきますので、引き続きよろしくお願いいいたします!