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取材を受けました! そして専門医について語る
こんにちは、院長の関野です。
先日ご縁があり、フリーライターの芦田央さんに当院の取材にきていただきました。
当院は開業医で障害のある方も広く受け入れているということで、「障がい者歯科」の現状や当院の方針などについてお話をしました。
記事はnoteにて公開していますので、ぜひご覧ください!
前編 開業について、医院の工夫など
https://note.com/dj_gandhi/n/n9a2b50a1f630
後編 障がい者歯科の現状について
https://note.com/dj_gandhi/n/n166608b61ca2
記事の中で少しだけ歯科の専門医制度について触れていますので、もう少し専門医について私見を踏まえてここで解説します。
専門医は取得や継続のハードルが認定医より高く、よりその分野の治療や診断が得意な先生であると言えます。
そして、制度そのものが存在する学会が限られていて、その中でも広告が許されている専門医資格は6つしかありません(2024.2月現在)。
私が取得している専門医資格は、「歯周病」と「障害者歯科」ですが、広告可能なのは「歯周病」の方だけです。
時々当院の歯周病の広告を見て、こちらの医院はむし歯もみれくれますか?という問い合わせを受けます。
もちろんむし歯の治療もします!
専門分野に特化した診療所もあるかも知れませんが、通常はむし歯でも入れ歯でもどの治療も行って、その中で特に得意な治療があるというのが一般的かと思います。
さてそこで問題です。
重度障害の方が歯周病で困っていた場合、どの診療所に行けばよいでしょうか?
実際には、歯周病専門医では重度障害の方の対応ができない、障害者歯科専門病院では歯周病の治療はできない、このようなことが起こり得えます(やむを得ないことですが…)。
例えばこのような患者さんが治療を望んだ場合、専門医であっても対応が難しく、患者さんにとっては意味のない専門性になってしまうわけです。
私の歯科医療の学問的ベースは歯周病であり、障害者歯科ではありません。
障害者歯科の専門医とは、障害を理解し安全で標準的な診療が提供できるノウハウを持ち、連携を含めて多くの治療方針を選べる先生だと私は考えています。
障害者歯科ができるということは、障害のある方の治療が何でもできることではなく、自院で受け入れられる患者さんの幅が広がることなのだと思います。
日本歯周病学会からは国民の「歯周病撲滅」という目標が掲げられています。
歯周病に健常者も障害者も違いはありませんので、私は歯周病専門医として、また、幅広い対象の方に対応できる障害者歯科の専門医として、当院に来ていただいたすべての方の「歯周病撲滅」を支援していきたいと思っています。
皆様、引き続きよろしくお願いいたします。